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広報誌Web版『転倒予防につなげるレクリエーション』

在宅情報マガジン てまり 令和4年 第2号

みなさんこんにちは。毎日寒い日が続いていますが、体調崩されていませんか?

再び全国的に新型コロナウイルス感染者数が急増しています。気を緩めずに徹底して感染予防対策を行いましょう。

今回は、『 転倒予防につなげるレクリエーション 』について紹介していきます。

はじめに

介護予防のためには、規則的で活動的な生活習慣や余暇活動を持つことが重要です。いつまでも楽しく健康に過ごせるように、レクリエーションを通し、寝たきりの原因の上位である「転倒」の予防につなげていきましょう。

転倒を防ぐ2つの方法

寝たきりに繋がる要因として、転倒により引き起こされる可能性のある「骨折」があります。これらを防ぐには2つの方法があります。
まず1つ目は「転ばない」こと。
2つ目は転んでも骨折しない」ことです。
つまり、転倒防止策には、「環境的側面」「身体的側面」に関するものがあるのです。

環境的側面

「転ばない」ための環境的側面として、次のようなことが重要になります。

  • かかとのない履物は避ける。(履物が脱げたことによる転倒を防ぐ)
  • 段差をなくす。階段などにすべり止めや手すり等を施す。
  • 整理整頓をし、動線には座布団や電気コード等のつまずきに繋がりそうなものは置かない。
  • 睡眠時には小さな明かりをつけておく。 等

※ 深夜も転倒の起こりやすい時間帯のひとつです。排泄のため、深夜に起きることがあると思いますが、おぼろげな状態で寝室、ベッドからトイレまでの移動の際に、転倒が起こりやすいと考えられています。上記の予防策で転倒を避けることができる可能性が上がります。

身体的側面

転倒予防に必要な運動として、筋力アップ、関節の柔軟性、バランス能力、瞬発力等の能力の向上、これらの運動に重要性があります。まずは、「転ばない」基本的な身体づくりのために、筋力アップとストレッチを行います。この中でも4つのポイントが重要です。

  • 足を引き上げるために、太ももの前(大腱四頭筋)を鍛える運動
  • つま先を上げるために、すね(前脛骨筋)を鍛える運動
  • 足をより高く上げるために、関節(股関節)の稼働域を広げるストレッチ
  • バランスのよい柔軟な身体(足首)をつくるストレッチ

これらの運動は、マシン等を使用しなくても、ベッド上や座位でも下肢を浮かせたり、膝を曲げ伸ばしたりして自分の身体を負荷にしたり、チューブやボールを使うなど手軽な運動でも筋力アップは可能です。

転倒を予防するために重要となるもう一つの点が、「コーディネーション能力」です。コーディネーション能力とは、目や耳などの五感で捉えた情報を脳で処理し、神経を伝って筋肉を動かすという一連の運動プロセスを、瞬時に適切に行うための能力のことをいいます。例えば、「転倒しそうになった時に、瞬時に手すりをつかむことができる。」「バランスを崩した時に、反射的に足を出しすぐに体勢を立て直すことができる。」といった、素早い身のこなし等の能力のことです。

では、この「コーディネーション能力」を身につけ向上させるために、ボール運動のレクリエーションをやってみましょう!

 

1)実施の際のポイント

ボール運動を実施するにあたっての注意点

  • 実施の前に準備運動を行う。
  • ボールに夢中になるあまり、思いがけない動きをすることがあるため、イス等から転倒したりしないよう気をつける。
  • 運動が激しくならないように注意し、無理をせず適度な休憩をとるようにする。

 

2)運動の実施

① 動かす(肩や太ももなどに当ててマッサージをする)

<方法>

 片手、両手をしっかりと動かしてマッサージをする。他の人の肩や背中をマッサージする。

<解説>

 しっかりと手を動かすことによって、手をうまく動かすための能力を向上させます。

➁ 回す(胴の周り、太ももの周り)

<方法>

 ボールをおなかや、太ももの周りで回す。

<解説>

 身体の背後でボールを手から手へ渡すときには、目で確認できないため感覚で行う必要があり、自身のボディイメージを向上させることができます。また、太ももを上げて足の周りを回すときには、手と足を同時に動かすため、脳と神経と筋肉を連動させる能力を向上させることができます。

③ 乗せる(手の甲に乗せる、乗せてジャンケンをする)

<方法>

 ボールを手の甲に乗せて落とさないようにバランスをとる。もう一段階レベルアップさせたい時は、片方の手の甲にボールを乗せ、落とさないようにバランスをとりながら、もう片方の手でジャンケンをする。

<解説>

 左右で違う動作を行うことで、脳や神経系に働きかけ、姿勢の安定や繊細な動きを向上させます。

④ 投げる・取る(的などに向けて投げる、キャッチボール)

<方法>

 自分で投げ上げたボールをキャッチしたり、他者とキャッチボールをする。

<解説>

 瞬発的な反応能力が高まり、また、ボールをキャッチすることを通して、空間認知能力も高める効果があります。さらに、レベルアップさせるには、二人でお互いに向かい同時にボールを投げ合うようにすると、より難易度が上がると考えます。

⑤ 転がす・踏む(足の裏で転がしてマッサージをする)

<方法>

 イスに座り、ボールを足の裏で転がしたりすることで足の裏を刺激する。

<解説>

 足の裏全体を刺激するようにさまざまな動かし方をすることで、神経系の改善を促します。また、指でボールを挟むことで、足の指の運動になり、立位でのバランスをとる際に必要な能力を高めます。

最後に

今回の、転倒予防につなげるボールを使ったレクリエーションはいかがでしたでしょうか?ボールを使った運動は一人でも可能なものもありますが、ご家族等と同居されている方は一緒に行うことでコミュニケーションもとれ、なお良いかもしれませんね。テレビを見ながらなどリラックスした状態で気軽に行ってみてください。

 

《クイズコーナー》

Q1;寝たきりになる要因として「骨折」がある

Q2;転倒の起こりやすい時間帯は、早朝である

Q3;かかとのない履物は避けた方がよい

Q4;転んでも骨折しない身体づくりが必要である

Q5;「コーディネーション能力」とは、素早い身のこなし等の能力のことである

 

大牟田地域住民医療・介護情報共有拠点事務室OSKER

大牟田の医療・介護施設情報を掲載しています。どなたでも好きな写真を投稿できる

ギャラリーを製作いたしましたのでご紹介いたします。

次号は「 放射線の人体への影響 」をご紹介します。

 

<回答> Q1; 〇 Q2; × Q3; 〇 Q4; 〇 Q5; 〇

 

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